多くのサイトやサービスでログイン情報を登録・入力する際、以下のような悩みを抱えたことはありませんか。
「ユーザIDやパスワードが多すぎて、どう管理したら良いのかわからない」
「毎回のパスワード入力が面倒で時間がかかる」
「安全なパスワードを自分で考えるのが難しい」
これらの問題に対しては、パスワード管理アプリ「Bitwarden」を使用することで解決できます。
Bitwardenは、無料で利用できるオープンソースのパスワード管理アプリで、以下のようにセキュリティ向上と利便性を上げることができます。
- パスワードの管理が簡単になる。
- パスワード入力が自動的にでき、ログインまでの時間が速くなる。
- 安全なパスワードを簡単に作成できる。
この記事では、Bitwardenの機能の説明や注意点を詳しく解説します。
Bitwardenを活用することで、セキュリティを高めつつ、ログインがより快適になります。
目次
Bitwardenでパスワードを管理しよう
Bitwarden(ビットウォーデン)は、オープンソースで基本無料のパスワードマネージャーです。
有料版もありますが、無料版でも十分な機能が提供されています。
Bitwardenを活用することで、以下が可能になります。
- サイト毎のログイン情報の管理
- ログイン情報の自動入力
- ユーザIDとパスワードの自動生成
- デバイス間での同期
これらの詳細について、順番に解説していきます。
サイト毎のログイン情報の管理
Google、Yahoo、Amazonなど、サイト毎にユーザ名(ユーザID)とパスワードを登録・管理することができます。
登録できるサイトの数に制限はありません。
ユーザIDやパスワード以外にもフリー入力のメモやカスタムフィールドを自由に追加・入力できます。
例えば、ネットバンキングの情報で、パスワードとは別に暗証番号などの情報も合わせて登録できます。
また、ログイン情報以外にも、クレジットカードや個人情報(氏名、住所、メールアドレスなど)も登録できます。
さらに、フォルダ管理でサイト毎のカテゴリ分けも可能です。
ログイン情報の自動入力
登録したログイン情報は、手動でコピー・貼り付けすることもできますが、ブラウザのアドオン(拡張機能)をインストールすることで、自動入力も可能です。
例えば、Google Chromeでは、Chorme ウェブストアの拡張機能からBitwardenを検索して、インストールできます。
アドオンをインストールすることで、BitwardenがURLを基にして、そのサイトのログイン情報をワンクリックで自動入力してくれます。
なお、設定を変更することでページが開いたタイミングで自動で入力する、といったこともでき、ワンクリックすら不要になります。
この機能は他にもフィッシング詐欺対策としても役立ちます。
なぜかというと、登録されているURLと異なるサイトではBitwardenは反応しないためです。
反応しないことで、「あれ、おかしいぞ?」となり、フィッシング詐欺サイトだと気づくきっかけになります。
ユーザID・パスワードの自動生成
Bitwardenを使用すると、ユーザIDやパスワードをランダムに作成するが可能です。
パスワードの生成オプションでは、「パスワード」(ランダムな文字列)と「パスフレーズ」(単語の組合せ)のどちらかを選択することができます。
さらに、以下のようにパスワードの内容を指定することもできます。
- パスワードの長さ(文字数)
- 文字の種類(アルファベットの大文字・小文字、数字、記号)
ただし、一部のサイトでは記号の種類を特定のものに制限していることがありますが、その制限に合わせて記号を指定することはできません。
この問題を対処するために、私の場合は使える記号のみが含まれるパスワードが生成されるまで何度も再生成を行っています。
再生成は、パスワード右の更新マークをクリックすることでできます。
上の画像のように文字の種類毎に色が異なるため、どの文字が記号か一目で分かり、特に手間だとは感じていません。
何度も再生成するのが手間だと思う人は、記号は含めないようにして、パスワードを長くするなどして対応しましょう。
このランダムなパスワード生成機能により、安全なパスワードを簡単に作成することができます。
デバイス間での同期
Bitwardenでは、アカウントを作成すると、PCやスマートフォン、タブレットなどの複数デバイス間で同期が可能になります。
また、同期できるデバイスの数に制限はありません。
過去に「LastPass」という別のパスワード管理アプリを使用していましたが、その無料版でデバイス間の同期に制限が設けられたため、非常に不便な経験をしました。
PCとスマートフォンを両方使う際に、片方でのパスワードの参照や自動入力ができないというのは、非常に面倒でした。
その経験から、デバイス間の同期に制限がないことはパスワード管理アプリにとって必須の機能だと私は考えています。
Bitwardenには、このような制限がないため、どのデバイスからでも最新のログイン情報を参照でき、パスワード管理がより快適かつ効率的になります。
ただし、将来的には、Bitwardenも「LastPass」と同じように無料版での同期数に制限を設ける可能性があることは覚えておきましょう。
Bitwarden使用時の注意点
Bitwardenを使用するにあたって、以下のような注意点があります。
- パスワードを外部に保存することへの考え方
- マスターパスワードの厳重な管理
- 二段階認証の設定
どういうことか、詳細を説明します。
パスワードを外部に保存することへの考え方
Bitwardenを使用する場合、パスワードをクラウド上に保存することになります。
そのため、重要なデータをクラウド上に保存する際の懸念点を理解しておく必要があります。
リスクとしては、以下が考えられます。
- アプリ自体の脆弱性やバグ
- ハッキング
- 内部からの流出
Bitwardenは前述したようにオープンソースであることから、世界中の人がその安全性を確認しているため、脆弱性やバグのリスクは小さいです。
ハッキングや流出のリスクに関しても、Bitwardenはパスワードを暗号化して保管しているため、情報が漏れたとしても実際のパスワードまで漏洩する可能性は低いです。
最終的に、Bitwardenの使用は各自の判断になりますが、私は安全性については問題ないと判断しています。
メモ帳などへの保存や、手書きのメモに記録するよりも、Bitwardenでの管理のほうがずっと安全だと考えます。
マスターパスワードの厳重な管理
各サイトのパスワードはBitwarden上で管理することになりますが、Bitwarden自体のパスワード、つまりマスターパスワードは自分自身で厳重に管理しなければいけません。
もしBitwardenのマスターパスワードを忘れてしまった場合、当然ながらBitwardenへのログインはできなくなります。
また、Bitwardenでは「パスワードのリセット」といった手段も利用できません。
その結果、Bitwardenに保存した全てのパスワードを参照することができなくなってしまいます。
Bitwardenのマスターパスワードは絶対に忘れないようにしてください。
さらに、マスターパスワードが第三者に漏洩した場合、登録している全てのサイトのログイン情報などが閲覧されるリスクがあります。
このリスクを減らすためには、後述する二段階認証の設定が効果的です。
二段階認証の設定
Bitwardenのマスターパスワードが漏洩した場合に備えて、二段階認証の設定は必ず行いましょう。
二段階認証の設定は、ブラウザ版のウェブ保管庫から行います。
まずは、右上のアカウントマークから「アカウント設定」を選択し、設定画面を開きます。
左の一覧から「セキュリティ」を選んで、「2段階認証」タブを開きます。
二段階認証の方法には、無料版では「Authy」や「Google Authenticator」といった「認証アプリを使用する方法」と「メールアドレスに確認コードを送る方法」があります。お好みの方法を選択してください。
二段階認証を設定した後は、スマホの紛失やメールのアカウント消失などに備えるため、必ずリカバリーコードを保管しておいてください。
リカバリーコードは、二段階認証画面の上の「リカバリーコードを確認」から取得することができます。
また、当ブログでは二段階認証アプリは「Google Authenticator」ではなく「Aegis Authenticator」をオススメしています。
興味がある方はぜひこちらの記事もご覧ください。
まとめ:Bitwardenでパスワード管理を簡単に
この記事では、パスワード管理アプリ「Bitwarden」の便利な機能と注意点について詳しく解説しました。
Bitwardenを使うことで、覚える必要があるパスワードがBitwardenのマスターパスワードのみになり、パスワード管理が格段に楽になります。
さらに、パスワードの強度も向上させながら、ログインの自動入力により作業効率を大幅に改善できます。
Bitwardenを使い始めることで、あなたのデジタルライフがよりスムーズかつ安全になります。
ぜひダウンロードして、その便利さを実感してください。
また、以下の記事でBitwardenのオススメの設定変更についても詳しく紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。